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2023/07/26 08:43

売り圧力意識で上値の重い展開か、FOMC結果発表も気がかり 無料記事

◆26日の香港マーケットは、売り圧力が意識される中で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定している。25日の米株市場は、堅調な業績報告が続き、主要指標のNYダウが前日比0.1%高と小幅ながら12連騰した。約1年5カ月ぶりの高値水準を更新している。ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.6%高と続伸した。事務用品のスリーエム(3M)の四半期決算は1株利益が予想を上回り、株価は5%超上昇。アルファベット(グーグル)が引け後に公表した決算は、売上高と利益が上振れし、株価は時間外で急伸している。もっとも、上値は限定的。26日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え、金利動向を見極めたいとするムードも漂った。
 内部環境もポジティブ。24日開催の中央政治局会議では、下半期の政策方針として、不動産政策の緩和が示唆された。また、「資本市場を活性化させ、投資家の信頼感を高める」という考えも示している。現地メディアによると、政治局会議で「資本市場を活性化させる」との文言が盛り込まれたのは、2013年の政治局会議以来、10年ぶりという。そのほか、積極的な内需の拡大、雇用の安定化、地方債務のリスク解消を図る方針なども打ち出された。人民元安の懸念後退もプラス材料。中国の主要国有銀行が25日、オンショア、オフショアのスポット市場で米ドル売りを行っているもよう――と伝わった。27日の外国為替市場では、対米ドルでのオフショア人民元相場(CNH)が約5週間ぶりの元高水準に達している。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国の景気支援スタンスは引き続き材料視されそうだが、前日の上げが急ピッチだったこともあり(ハンセン指数の上昇率は、今年2番目の大きさ)、売り圧力も意識されそうだ。また、FOMCの結果(日本時間27日未明発表)を見極めたいとするスタンスも、買い手控えにつながりそうだ。


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