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2023/03/16 09:13

売り先行か、欧米金融株安が逆風 無料記事

◆16日の香港マーケットは、欧米の金融株安を懸念した売りが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境にはネガティブ材料がある。スイス金融大手に経営不安が浮上し、いったん落ち着きつつあった米銀の信用不安も蒸し返された。金融システムの不安定化で、世界景気が冷やされると危惧されている。巨額債務を抱えるクレディ・スイス・グループの経営立て直しを巡っては、筆頭株主が追加支援を否定した。15日の欧州市場では、上場するクレディ・スイス株が24%安となり、過去最大の下落率を記録。上場来安値も更新した。米市場でも金融株など景気敏感株に売りが波及し、主要指標のNYダウが前日比0.9%安と反落している。
 ただ、安全資産と言われる米国債に買いが入り、米債券利回りは急低下。金利安による株価の割高感が薄れ、高PER(株価収益率)のハイテク株などは物色された。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%高と小幅ながら3日続伸している。
 一方、中国国内の環境は悪くない。15日に公表された1〜2月の各種経済統計は、小売売上高がプラス成長を回復するなど概ね良好な内容だった。市場では、中国経済が持ち直しつつあると分析されている
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは苦戦を強いられる展開か。中国経済の持ち直しが意識されていることはプラス材料となるものの、上述したように、金融システム不安の再燃が投資家心理の重しとなる。原油相場の下落基調(昨夜のWTI原油先物は5.2%安と3日続落し、およそ1年3カ月ぶり安値)が強まったことも、関連銘柄にとっての売り材料となろう。


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