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2023/07/11 08:42

しっかりか、米金利低下を好感 無料記事

◆11日の香港マーケットは、米金利低下でしっかりとした展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はひとまず安定している。10日の米株市場は、自律反発狙いの買いで、主要指標のNYダウが前営業日比0.6%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.2%高とそろって4日ぶりに反発した。NYダウは前週末までの3営業日で約2%も下げていただけに、値ごろ感が着目されている。長期金利の低下もプラス。米債券市場では、10年物国債が5日ぶりに反発した(利回りは低下)。市場では、「先週の債券売りは行き過ぎだった」との見方も流れている。もっとも、全体としては動意を欠く。6月の米消費者物価指数(CPI)が12日に発表されることや、週後半からスタートする主要企業の第2四半期決算報告を前に、様子見ムードも漂った。
 一方、内部的には経済対策の期待感が強まっている。中国景気の回復遅れが懸念される中、「当局は追加の刺激出すを打ち出す」との観測が根強い状況だ。足もとでは、経済指標の下振れが相次いでいる。10日公表された6月の物価統計は、消費者物価指数(CPI)が前年同月比で横ばいとなり、予想(0.2%上昇)を下回った。生産者物価指数(PPI)はマイナス率が5.4%となり、予想(マイナス5.0%)以上に拡大している。
 政策動向では、中国人民銀行(中央銀行)などが10日、昨年11月に打ち出した不動産市場向けの金融支援パッケージについて、一部を延長すると発表した。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。米金利の低下や、中国経済対策の期待感が相場を支えよう。ただ、米中の指標発表を控え、上値の重い場面もありそうだ。中国では今週13日に6月の貿易統計、週明け17日に第2四半期GDP成長率、6月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産)などが報告される。


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