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2023/03/21 08:55

しっかりか、海外株高が支えに 無料記事

◆21日の香港マーケットは、海外株高を手がかりにしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定している。20日の米株市場は、金融システム不安の後退で、主要指標のNYダウが前営業日比1.2%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.4%高とそろって反発した。経営危機に陥っていたクレディ・スイス・グループについては、スイス銀行最大手UBSグループが19日、スイス政府の仲介で買収することを明らかにしている。米銀から始まった金融機関の経営不安は、ひとまず落ち着いた格好だ。欧州市場でも主要株価指数が軒並み上昇している。もっとも、不安が完全に払しょくされたわけではなく、上値も重かった。経営難により他行から支援を受けた米中堅地銀ファースト・リパブリック・バンクに関しては、新株発行を計画していると伝わり47%安と急落している。また、22日(日本時間23日未明)に結果が発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)に対する警戒感もくすぶった。
 一方、中国国内の環境も悪くない。内需の弱さが指摘される中、当局は景気持ち直しを支えるスタンスを強めている。中国人民銀行(中央銀行)は17日、預金準備率を0.25%引き下げると発表(27日付で実施)。香港メディアはこれに関し、「実施のタイミングは大方の予想(今年4〜6月期)よりも早かった」と報じた。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開となろう。前日は金融混乱の懸念が払しょくされず、ハンセン指数などは大きく売られたが、欧米市場の落ち着きが買い安心感につながりそうだ。
 20日のマーケットでは、クレディ・スイス・グループが発行した約2兆円相当の一部債権(AT1債、劣後債の一種)が無価値となったことに端を発し、一部のアジア金融機関が発行したドル建てAT1債が急落。香港市場では、英国・香港に拠点を置く金融株が大幅に下げ、本土市場にも売りが波及していた。


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