◆週明け29日の香港マーケットは、外部環境の改善でしっかりとした展開か。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境は良好。休日中にポジティブニュースが流れた。米債務上限問題を巡っては、バイデン米大統領と野党・共和党のマッカーシー下院議長が27日、米連邦政府の法定債務上限の実質引き上げで原則合意。これにより、資金枯渇で米国がデフォルト（債務不履行）する事態が回避される。先週26日の米市場は、債務問題の交渉進展などの期待で、主要指標のNYダウが前日比1.0％高と6日ぶりに反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は2.2％高と続伸した。
　一方、内部的には指標発表が気がかり。香港・本土では今週、重要経済指標の報告が相次ぐ予定だ。きょう29日は、4月の香港貿易統計、31日は5月の中国製造業PMI（国家統計局による）、6月1日に5月の財新中国製造業PMI（民間による）、4月の香港小売売上高などが公表される。27日に報告された1〜4月の中国工業企業利益は前年同期比20.6％減。軟調は続いたものの、マイナス幅は1〜3月の21.4％減から縮小した。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。新型コロナウイルス流行や指標発表など内部的には懸念材料があるものの、上述したように外部環境の改善が投資家心理を上向かせよう。




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