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2023/07/04 08:58

上値の重い展開か、景気懸念がくすぶる 無料記事

◆4日の香港マーケットは、景気懸念がくすぶる中で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は中立といえる。3日の米株市場は、個別株物色で上昇したが、この日は短縮取引で、翌日は独立記念日の休場となることもあり、全体としては動意を欠いた。主要指標のNYダウが前営業日比0.03%高と3日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.2%高と続伸。NYダウは約7カ月ぶりの高値水準を回復している。主要大手行がストレステスト(健全性審査)に合格する中、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど大手5行が四半期決算の増配を発表。金融株に買いが入り相場を支えた。ほか、4〜6月期の世界販売台数が予想を上回った電気自動車(EV)のテスラが6.9%上昇し、ハイテク株全般をけん引している。経済指標に関しては、米サプライマネジメント協会(ISM)が公表した6月の製造業景況感指数(PMI)は46.0となり、予想(47.0)に反し、前月(46.9)から悪化。景況判断の境目となる50を8カ月連続で割り込んでいる。景気後退(リセッション)の不安が強まる半面、金融引き締めの懸念はやや薄らいだ。
 一方、中国国内では景気対策の期待感が高まっている。軟調な経済指標の発表が続く中、中国当局は経済の持ち直しをサポートするため、景気刺激策を強めるの見方だ。前日公表された6月の財新中国製造業PMI(民間による)は50.5となり、市場予想(50.0)は上回ったものの、前月実績(50.9)からは低下。6月30日に発表された6月の中国製造業PMI(国家統計局などによる)は49.0となり、前月(48.8)を上回ったものの、景況判断の境目となる50を3カ月連続で割り込んだ。また、非製造業PMIは53.2となり、前月(54.5)と市場予想(53.5)を下回っている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国経済対策の期待感は続いているが、景気懸念もくすぶっている。人民元相場の動向も気がかりだ。


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