◆18日の香港マーケットは、米株高を支えに下値を固める展開か。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境はポジティブ。17日の米株市場は、米債務上限問題を巡る与野党の合意期待が高まる中、主要指標のNYダウが前日比1.2％高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.3％高とそろって反発した。バイデン米大統領は17日、米債務を巡る交渉は近く妥結し、米国のデフォルト（債務不履行）は回避できると発言。野党・共和党のマッカーシー下院議長も同日、交渉のプロセスは悪くなく、週内の解決も可能だと述べた。
　一方、内部的には、景気不安と政策期待が綱引きとなる状況。4月の中国経済指標は、多くが景気持ち直しの鈍化を示す内容だった。他方、当局は景気腰折れを回避するため、金融緩和を含む追加の経済対策を打ち出す――との観測も流れている。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは下値固めの展開となろう。中国発の新規材料に乏しい中、昨夜の米株高が支えとなりそうだ。また、前日のハンセン指数は急落し、約2カ月ぶりの安値を付けたとあって、自律反発狙いの買いも入りやすい。ただ、本土からの資金流出懸念がくすぶっていることには注意が必要だ。足元の外国為替市場で、人民元の対米ドル相場が軟調に推移している。17日はオフショア（CNH）相場で1米ドル＝7人民元台に乗せた。大台乗せは2022年12月以来だ。


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