2020/02/11 08:51
下値の固い展開か、米株高と中国政策期待が支えに
◆11日の香港マーケットは、米株高と中国の政策期待を支えに下値の固い展開か。
外部環境は安定的。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.6%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.1%高とそろって続伸した。ナスダック指数は史上最高値を更新している。中国発の新型肺炎が拡大していることを嫌気した売りが先行したものの、指数はほどなくプラスに転じた。足もとで公表された堅調な米景気指標や企業決算が追い風となっている。景気指標では、1月のISM製造業・非製造業景況指数や同月の雇用統計(非農業部門新規雇用者数)が軒並み上振れた。終盤に入った主要企業の四半期決算では、これまでに324社が業績を報告。調査会社リフィニティブによれば、そのうち70%以上がアナリスト予想を上回っている。
一方、10日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.5%高と5日続伸。中国の景気下支え策が期待された。新型コロナウイルス対策として、中国人民銀行(中央銀行)は9日、3000億人民元(約4兆7211億円)の特別再貸付を行う方針を明らかにしている。また、人民銀の潘功勝副総裁は7日の記者会見で、20日に公表される最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」(事実上の貸出基準金利)の2月分を3カ月ぶりに引き下げることを示唆した。また、ゼネコンや建機、建材などインフラ関連株が上昇。当局は公益事業向けに資金調達する特別地方債「専項債」の発行規模拡大などを検討している――との観測が流れた。新型肺炎拡大がピークを迎えた後に、各種のインフラ案件がロケットスタートするとの見方が浮上している。
こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として下値の固い展開か。昨夜の米株高や中国の政策期待が相場を支えよう。新型肺炎の拡大は続いているものの、「ピークは近い」との予測が浮上していることもプラスだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は安定的。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.6%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.1%高とそろって続伸した。ナスダック指数は史上最高値を更新している。中国発の新型肺炎が拡大していることを嫌気した売りが先行したものの、指数はほどなくプラスに転じた。足もとで公表された堅調な米景気指標や企業決算が追い風となっている。景気指標では、1月のISM製造業・非製造業景況指数や同月の雇用統計(非農業部門新規雇用者数)が軒並み上振れた。終盤に入った主要企業の四半期決算では、これまでに324社が業績を報告。調査会社リフィニティブによれば、そのうち70%以上がアナリスト予想を上回っている。
一方、10日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.5%高と5日続伸。中国の景気下支え策が期待された。新型コロナウイルス対策として、中国人民銀行(中央銀行)は9日、3000億人民元(約4兆7211億円)の特別再貸付を行う方針を明らかにしている。また、人民銀の潘功勝副総裁は7日の記者会見で、20日に公表される最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」(事実上の貸出基準金利)の2月分を3カ月ぶりに引き下げることを示唆した。また、ゼネコンや建機、建材などインフラ関連株が上昇。当局は公益事業向けに資金調達する特別地方債「専項債」の発行規模拡大などを検討している――との観測が流れた。新型肺炎拡大がピークを迎えた後に、各種のインフラ案件がロケットスタートするとの見方が浮上している。
こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として下値の固い展開か。昨夜の米株高や中国の政策期待が相場を支えよう。新型肺炎の拡大は続いているものの、「ピークは近い」との予測が浮上していることもプラスだ。
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