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2023/06/27 08:55

上値の重い展開か、内外に不安材料 無料記事

◆27日の香港マーケットは、内外の不安材料で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は不透明感が漂う。26日の米株市場は、投資家の慎重スタンスが続く中、主要指標のNYダウが前営業日比0.04%安と6日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.2%安と続落している。米金融引き締め長期化や米景気の先行き不安が引き続き相場の重しとなったほか、週内に発表されるインフレ指標や経済イベントの開催も買い手控え要因となった。今週は27日に6月の米消費者信頼感指数、30日に5月の個人消費支出(PCE)価格指数が発表される。ほか、28日には米連邦準備理事会(FRB)が米銀行のストレステストを公表し、28日には欧州中央銀行(ECB)主催の金融フォーラムで日米欧英の中銀トップによるパネル討議が開催され、パウエルFRB議長も参加する予定だ。
 中国国内にも不安材料がある。中でも、人民元安の進行に歯止めがかからないことがマイナスだ。中国人民銀行(中央銀行)は26日、人民元レートの対米ドル基準値を3営業日連続で元安に設定。外国為替市場では人民元安・米ドル高が進み、27日朝方も引き続き2022年11月以来の元安水準で推移している。中国国内からの資金流出が警戒される状況だ。また、足もとの消費低迷などを背景に、国内景気の回復遅れも懸念されている。
 他方、米中関係の改善期待が高まったことはプラス。外電は26日、「イエレン米財務長官が7月上旬に中国を訪問する予定」と報じた。これに先立つ今月18〜19日には、ブリンケン米国務長官が北京を訪問。中国外交幹部と相次ぎ会談・面談し、習近平・国家主席とも面会した。イエレン氏の訪中が実現すれば、米中の関係改善に向けた動きがさらに前進することとなる。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。このところの下落基調を受けた自律反発狙いの買いは期待できそうだが、米金融政策や人民元相場の動向は気がかり材料となろう。


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