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2023/08/07 09:05

上値の重い展開か、米株安を嫌気 無料記事

◆週明け7日の香港マーケットは、米株安を嫌気し上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。4日の米株市場は、米利上げ継続が警戒される中、主要指標のNYダウが前日比0.4%安と3日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.4%安と4日続落している。米雇用統計の結果を受け、金融政策の不透明感が高まった。朝方公表された7月の米雇用統計では、雇用者数(非農業部門)の伸びが予想を下回ったものの、失業率は改善し、平均時給の伸びは予想を上回っている。賃金インフレが止まらず、米利上げ継続の可能性も意識された。
 米国の対中圧力も不安材料。バイデン米大統領は近く、先端技術分野などでの中国投資を制限する大統領令を発令する見通し――と報じられている。早ければ8日にも正式発表される見込みだ。
 一方、中国では政策期待が強まる状況。中国景気の持ち直し遅れが鮮明化する中、当局は景気支援策を集中して打ち出している。中国人民銀行(中央銀行)の幹部は4日、「景気下振れを抑制するため、必要に応じ金融調節を行う」と述べた。市場関係者からは、「人民銀行は8月中旬にも預金準備率を引き下げる可能性がある」との観測も流れている。
 なお中国では来週にかけ、7月経済指標の発表が相次ぐ予定だ。8日に貿易統計、9日に物価統計、15日に鉱工業生産や小売売上高、中期貸出ファシリティ(MLF)金利など。金融統計も15日までに公表される。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。上述したように、米株安が逆風となる。中国指標の発表も買い手控え要因として意識されよう。もっとも、中国経済対策の期待感が根強いだけに、下値を拾う動きはみられそうだ。


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