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2023/06/19 09:18

上値の重い展開か、中国経済対策の見極めで 無料記事

◆週明け19日の香港マーケットは、中国経済対策の見極めで上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。16日の米株市場では、3連休前の手仕舞い売りで、主要指標のNYダウが前日比0.3%安と反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.7%安と7日ぶりに反落した。米市場は19日、ジューンティーンス独立記念日により休場となる。指数はこのところ急ピッチに上昇していたこともあり、いったん利益を確保する売りが優勢となった(15日の相場では、NYダウが約半年ぶり、ナスダック指数が約1年2カ月ぶりの高値水準をそれぞれ更新している)。米金融引き締めの警戒感もくすぶる。米リッチモンド連銀のバーキン総裁は16日、インフレを鈍化させるために、「一段の金融引き締めを行うことに賛同する」との見解を示した。また、米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事も16日、幾分の追加引き締めが必要となる可能性があると発言している。
 一方、内部的には金融緩和の期待感が高まる状況。足もとでは、15日公表された今月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利が10カ月ぶりに引き下げられている。20日公表の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しても、引き下げ観測が浮上した。市場コンセンサスでは、5年物LPRが4.3%→4.2%、1年物LPRが3.65%→3.55%に引き下げられるとの見通し。市場の一部からは、「不動産ローンなど中長期融資の基準となる5年物LPRは更に引き下げられる」との声も聞かれている。そのほか、中国の国務院(内閣に相当)は16日の常務会議で、国内経済の回復に向けた一連の政策措置を検討し、消費の回復・拡大に向けた政策を早急に立ち上げると発表した。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。米株上昇の一服に加え、中国経済対策を見極めたいとするスタンスが投資家の慎重スタンスを強めさせよう。


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