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2023/07/18 08:50

売り先行か、中国GDPが下振れ 無料記事

◆18日の香港マーケットは、中国GDP下振れを嫌気した売りが先行しそうだ。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。17日の米株市場は、過度な米景気懸念が後退する中、主要指標のNYダウが前日比0.2%高と6日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.4%高と反発した。NYダウは約7カ月半ぶり、ナスダック指数は約1年3カ月ぶりの高値水準をそれぞれ回復している。イエレン米財務長官は17日、「米国はインフレ抑制で良好な進展を見せており、経済が後退することは想定していない」と語った。業績期待も高まる。米国では先週、主要企業の第2四半期決算報告がスタートし、医療保険のユナイテッドヘルスやJPモルガンなど金融大手が堅調な決算を明らかにした。今週決算を発表する動画配信のネットフリックスや電気自動車のテスラなどに、好業績を見越した先回り買いが入っている。
 一方、中国国内では、経済対策の期待感が強まる状況。中国景気の回復遅れが意識される中、当局は追加の経済刺激策を打ち出す――との観測が広がっている。昨日公表された重要経済指標では、今年第2四半期(4〜6月)の国内総生産(GDP)成長率が前年同期比6.3%にとどまり、前四半期(1〜3月)の実績(4.5%)は上回ったものの、市場予想(7.1%)を下回った。また、6月の各種統計では、鉱工業生産が上振れる半面、小売売上高は予想に届かず、不動産開発も弱い内容となっている。
 こうした中、本日の香港マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。昨日の香港市場は、台風警報「シグナル8」の発令により終日取引中止だった。米株高は支えになるものの、中国GDPの下振れを嫌気した売りが先行する可能性がある。通常取引だった本土市場に関しても、引き続き軟調に推移しそうだ。



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