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2022/12/09 08:41

上値の重い展開か、米中物価統計の見極めで 無料記事

◆9日の香港マーケットは、米中の物価指標見極めで上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。8日の米株市場は、積極的な米利上げの警戒感がやや和らぎ、主要指標のNYダウが前日比0.5%高と続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.1%高と5日ぶりに反発した。失業者の増加を受け、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを加速する根拠が薄くなったとの見方が広がっている。米労働省が8日発表した新規失業保険申請件数(週間)は予想通り、前週から増加した。ただ、翌日(9日)公表される11月の米生産者物価指数(PPI)を見極めたいとするスタンスもあり、指数は後半に入り伸び悩んでいる。
 内部環境も良好。リオープン(経済再開)の進展が好材料だ。中国本土で新型コロナウイルスの新規感染者数は、7日まで10日連続で減少。当局がコロナ防疫措置の緩和方針を打ち出したこともあり、各地で行動抑制などの措置が解除されつつある。中国本土に続き、香港政府も8日、入境規制などの更なる緩和を発表した。
 なお、中国では本日(日本時間10時30分ごろ)、今年11月の中国物価統計が公表される予定。市場コンセンサスでは、消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年同月比1.6%(前月は2.1%)、生産者物価指数(PPI)がマイナス1.5%(同マイナス1.3%)で着地する見通しとなっている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。昨夜の米株高を好感し買い先行しそうだが、米中の物価統計が相場の足かせとなる恐れもあろう。ただ、中国リオープンの進展期待もあり、下値では関連銘柄などを物色する動きが期待できそうだ。


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