◆1日の香港マーケットは、米利上げ緩和の期待感でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境は安定的。1月31日の米株市場は、インフレ鈍化の期待で、主要指標のNYダウが前日比1.1％高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.7％高とそろって反発した。米労働省が31日公表した2022年第4四半期の雇用コスト指数（ECI）は前期比1.0％上昇にとどまり、伸びは前四半期（1.2％）から鈍化。1年ぶりの低水準となったことで、物価上昇が落ち着きつつあると分析された。また、1月の米消費者信頼感指数が予想外に低下したこともあり、米連邦準備理事会（FRB）は利上げを早期に停止するとの思惑も広がっている。
　一方、中国の経済ファンダメンタルズは悪くない。31日に発表された1月の中国製造業PMI（国家統計局などが集計）は50.1となり、景況判断の境目となる50を4カ月ぶりに上回った。リオープン（経済再開）の進展や当局の景気刺激策などもあり、春節（旧正月）期間中の消費活動も活発化している。また、国際通貨基金（IMF）は31日、最新の世界経済見通し（WEO）を公表し、うち中国については、23年の成長率を5.2％（前回4.4％）に上方修正した。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。上述したように、米利上げペースの緩和期待が投資家心理を上向かせよう。また、中国景気の持ち直し期待も改めて意識されそうだ。


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