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2023/07/06 09:05

売り先行か、世界景気に不透明感 無料記事

◆6日の香港マーケットは、世界景気に先行き不透明感で売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。休場明け5日の米株市場は、世界的に景気先行きが不安視される中、主要指標のNYダウが前営業日比0.4%安と4日ぶりに反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.2%安と反落した。米サプライマネジメント協会(ISM)が公表した6月の製造業景況感指数(PMI)が予想に反し前月から悪化したことに続き、欧州や中国でも景況感指数が低迷。世界景気の落ち込みが危惧された。また、取引時間中に公開された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(6月13〜14日開催分)では、一部メンバーが「6月会合で政策金利を引き上げる必要性」に言及していたことが判明。7月会合で利上げが再開されるとの見方が強まったこともマイナス材料視された。ただ、全体としては動意を欠く展開。今週は6日に6月のADP全米雇用リポートや同月のISM非製造業総合指数(PMI)、5月の米雇用動態調査(JOLTS)、7日に6月の米雇用統計が公表されることもあり、様子見ムードも漂った。
 米中の経済対立も懸念される。外電は4日、事情に詳しい複数関係者の話として「バイデン米政権は中国企業を対象に、米国のクラウドサービスの利用を制限する準備を進めているもよう」などと報じた。それより先、中国は半導体製造に必要な素材の一部を輸出規制すると発表している。米商務省の報道官は5日、「中国の規制措置には断固反対する」と表明し、同盟国と対応を協議することを明らかにした。
 中国国内の環境も不透明。前日公表された6月の財新中国サービス業PMIは53.9となり、市場予想(56.2)以上に前月(57.1)から低下した。足もとでは、予想を下回る経済指標の発表が相次いでいる。中国の景気回復遅れが鮮明化した格好だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは苦戦を強いられそうだ。上述したように、世界的な景気懸念が投資家のセンチメントを悪化させている。


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