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2023/02/06 09:05

売り先行か、内外に不安材料 無料記事

◆週明け4日の香港マーケットは、内外環境の不透明感で売りが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。3日の米株市場は、米金融引き締めの長期化を懸念される中、NYダウが前日比0.4%安と続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.6%安と4日ぶりに反落した。雇用統計の強い結果を受け、米連邦準備理事会(FRB)が早い時期に利上げを停止するとの見方が後退。米10年債利回りも急上昇している。23年1月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が予想を大幅に上回り、失業率も予想に反し53年ぶりの水準にまで低下した。また、米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は3日、金利目標達成のため、「必要ならば、さらなる行動を取る用意がある」と述べている。
 米中関係の悪化も警戒。米軍は4日、米本土上空に飛来した中国の「偵察気球」を撃墜した。中国外交部は5日、「民間の無人飛行船が米国に入ったのは不可抗力」だとし、「撃墜は無責任な行動」と強く非難している。それより先、ブリンケン米国務長官は3日、「気球飛来問題」を理由に、2月上旬に予定していた訪中を延期することを明らかにした。
 内部環境も不透明。中国人民銀行(中央銀行)の資金吸収がマイナス材料だ。人民銀は3日、リバースレポ取引により、満期分との差引で2960億人民元を市中から引き揚げた。2日は4010億人民元を吸収している。香港マーケットについては、本土マネーの流出も懸念材料。中国本土・香港間の株式相互取引スキームでは、サウスバウンド(本土→香港)の売買が春節(旧正月)連休明けの先週、5日連続で売り越しだった。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。上述したように、内外の不安材料が投資家心理を冷やすことになろう。



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