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2023/10/24 08:50

下値の堅い展開か、米金利低下と中国政策期待が支えに 無料記事

◆連休明け24日の香港マーケットは、米金利の低下と中国の政策期待で下値の堅い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はそれほど悪くない。23日の米株市場は、一部銘柄の下げが重しとなる一方、米長期債利回りの低下を好感し、全体としてはしっかりとした展開だった。主要指標のNYダウが前営業日比0.6%安と3日続落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.3%高と5日ぶりに反発している。米石油大手のシェブロンは23日、米同業ヘスを530億米ドルで買収すると発表。巨額の買収案件が不安視される中、シェブロン株は3.7%下落し、指数を押し下げた。他方、米債券市場では、一時5.0%を突破していた米10年債利回りが急低下(4.5%で終了)。ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株などにとっての追い風となった。
 一方、内部環境には好悪材料が入り混じる。中国経済対策の期待感が強まっていることはプラスとなるものの、中国と台湾の関係悪化懸念がマイナス材料だ。EMS(エレクトロニクス機器の受託製造サービス)世界最大手、台湾・鴻海精密工業(ホンハイ)傘下の富士康科技集団(フォックスコン)に対し、中国当局が税務当調査に入ったと伝わっている。香港市場が休場だった23日の本土市場では、主要株価指数が大幅に下落した。他方、外電が23日、消息筋の話として報じたところによれば、中国政府は月内に、5年に一度の全国金融工作会議を開催する予定。不動産業や地方政府の債務問題が懸念される中、金融システムのリスク解消に向けた取り組みが焦点になるようだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として下値の堅い展開となろう。中台関係の悪化や、中国経済の鈍化など不安材料はあるが、米金利の低下と中国の政策期待が支えとなりそうだ。また、ハンセン指数は足元で約11カ月ぶりの安値、上海総合指数は約1年ぶりの安値を付けているだけに、値ごろ感に着目した買いが入ることも期待できよう。


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