/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2024/01/05 08:48

上値の重い展開か、米ハイテク株安が逆風に 無料記事

◆5日の香港マーケットは、米ハイテク株安で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。4日の米株市場は、米景気楽観が支えになる半面、長期金利の上昇が上値を抑える展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.02%高と小反発する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.56%安と5日続落している。労働関係の指標改善を受け、米経済の持ち直しが期待された。2023年12月のADP全米雇用リポートで、(政府部門を除く)非農業部門の雇用者数が予想を大幅に上回ったほか、新規失業保険申請件数(週間)が前週から予想以上に減少し、10月以来の低水準となっている。半面、米金利の早期引き下げ期待は後退。米債券市場では米10年債利回りの上昇基調が強まり、4%近辺で推移した。
 内部的にも好材料と悪材料が交錯。中国10年債利回りが20年4月以来の低水準を付けたことなどを背景に、金融緩和の観測が広がっている。一部のアナリストは、中国人民銀行(中央銀行)が近く、政策金利や預金準備率の引き下げなど追加の緩和策を打ち出す可能性があると分析した。他方、中国経済の先行き不安はくすぶる。格付け会社フィッチ・レーティングスは3日、中国の国有資産管理会社(AMC)4社の格下げを明らかにした。不良債権問題も再燃している。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国経済対策の期待感は強まっているものの、米ハイテク株安が相場の足かせとなろう。また、今夜(日本時間午後10時半ごろ)の米雇用統計、来週12日の中国物価統計や貿易統計などの発表を前に、積極的な売買を手控える可能性もありそうだ。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース