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2023/08/16 08:44

売り継続か、内外に不安材料 無料記事

◆16日の香港マーケットは、内外の不安材料で売りが継続する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。15日の米株市場は、米金融機関の不透明感が重しとなり、主要指標のNYダウが前日比1.0%安と4日ぶりに反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.1%安と反落した。格付け大手フィッチ・レーティングスのアナリストは15日、JPモルガン・チェースなど大手銀を含む70行以上の格付けを引き下げる可能性があると警告。金融株が軒並み下げた。金利高も逆風。インフレ高止まりの警戒感が続く中、米債券市場では、米10年債利回りが騰勢を強め、一時、昨年10月以来の高水準を付けた。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は15日、「米国のインフレ率は依然として高水準」との認識を示している。
 一方、内部的には悪材料と好材料が交錯。15日公表された7月の中国経済統計では、小売売上高や鉱工業生産などがそろって大幅に下振れた。中国景気の先行き不安が高まっている。英金融大手バークレイズのアナリストは15日、中国の2023年国内総生産(GDP)伸び率予想を4.9%→4.5%に引き下げた。他方、中国人民銀行(中央銀行)は15日朝方、8月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利を2.65→2.50%に引き下げると発表。市場の事前予想では据え置きが見込まれていた。リバースレポ金利と常設貸出ファシリティ(SLF)金利も引き下げている。中国当局の景気下支えスタンスがより強まった。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは苦戦を強いられよう。上述したように、内外の不安材料が投資家のセンチメントを冷やしそうだ。米金利高を受け、外国為替市場で対米ドルの人民元安が進行していることも重しとなろう。


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