◆30日の香港マーケットは、米ハイテク株だけで買い継続か。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境は良好といえる。29日の米株市場は、米金融引き締め長期化の懸念が後退する中、主要指標のNYダウが前日比0.8％高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.7％高とそろって3日続伸した。弱い米経済指標が相次ぎ、米追加利上げの警戒感も薄らいでいる。7月の雇用動態調査（JOLTS）では求人件数が予想を大幅に下回り、2021年3月以来の低水準を記録。8月の米消費者信頼感指数は106.1となり、7月改定値（114.0）から予想（116.0）外に低下した。米債券市場では、米10年債利回りが大幅に急低下。ハイテクなど高PER（株価収益率）のグロース（成長）株などにとっての追い風となった。
　一方、中国ではあす31日（日本時間午前10時30分ごろ）、8月の製造業購買担当者景気指数（PMI、国家統計局などが集計）が公表される。直前の市場コンセンサス予想では、製造業PMIが49.2（前回49.3）、非製造業PMIが51.2（前回51.5）で着地する見込みだ。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは買い先行する可能性が高い。香港・本土市場の活性化対策に対する期待感が持続しているほか、昨夜の米ハイテク株高が好感されそうだ。
　なお、香港に上場する主要企業の中間決算報告はきょう30日とあす31日で出揃う。本日予定されているのは、馬鞍山鋼鉄(323/HK)や鞍鋼(347/HK)、中国中鉄(390/HK)、中国東方航空(670/HK)、中国国際航空(753/HK)、中国稀土HD(769/HK)、中国石油天然気(857/HK)、東方電気(1072/HK)、中遠海運能源運輸(1138/HK)、中国鉄建(1186/HK)、中国工商銀行(1398/HK)、広発証券(1776/HK)、碧桂園HD(2007/HK)、万科企業(2202/HK)、申洲国際集団HD(2313/HK)、中国蒙牛乳業(2319/HK)、長城汽車(2333/HK)、中銀香港(2388/HK)、中遠海運発展(2866/HK)、中国銀行(3988/HK)などだ。


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