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2023/10/16 09:29

上値の重い展開か、内外環境が不透明 無料記事

◆週明け16日の香港マーケットは、内外環境の不透明感で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。13日の米株市場は、金融大手の好決算と金利高止まりの警戒感が綱引きとなりまちまちの展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.1%高と小反発する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.2%安と続落している。JPモルガンとシティグループの公表した第3四半期決算が予想を上回る中、金融株がNYダウの上昇を支えた。他方、米ミシガン大学が13日発表した10月の消費者信頼感指数(速報値)は前月(確報値)から低下した上で、1年先の期待インフレ率は前月から上昇し、5カ月ぶりの高水準となった。インフレの長期化が不安視される中、米連邦準備理事会(FRB)は引き締めを長期化させるとの観測もくすぶっている。また、中東情勢の緊迫化も投資家心理の重しとなった。
 一方、中国では経済成長の鈍化が懸念されている。先週報告された9月の物価統計では、消費者物価指数(CPI)が前年同月比で横ばい(0.0%)にとどまり、市場予想(プラス0.2%)と前月実績(プラス0.1%)を下回った。生産者物価指数(PPI)はマイナス2.5%。下落率は前月実績(マイナス3.0%)から縮小したが、市場予想(マイナス2.4%)より大きな下げとなった。また、9月の貿易統計に関しては、前月ほどではなかったものの、輸出と輸入の縮小が続いている。
 なお、今週は18日に、重要経済指標の発表が集中。9月の小売売上高や鉱工業生産、第3四半期のGDP成長率などが予定されている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは、全体として上値の重い展開か。中国の経済成長鈍化懸念に加え、米金利の高止まりや中東情勢の緊迫化などがリスク回避姿勢を強めさせそうだ。



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