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2020/04/22 11:06

上値の重い展開か、米株安が逆風に 無料記事

◆22日の香港マーケットは、米株安を嫌気し上値の重い展開か。
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比2.7%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が3.5%安とそろって続落した。原油暴落の動揺が収まらず、投資家のリスク回避スタンスが続く。前日の原油相場では、翌日に納会(受け渡し)を迎えるWTI原油先物5月限が史上初めて価格がマイナスに陥った。取引最終日の5月物は「下げ過ぎ」とみる買いでプラスで終了したが、22日から期近となる6月限は一時68%安と暴落(終値では43%安)。北海ブレント先物(欧州原油市場)6月限も24%安と急落した。投資家のセンチメントが悪化するなか、これまで堅調だったハイテク株に換金売りが膨らみ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は4.7%安と他の指数をアンダーパフォームしている。
 一方、21日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が0.9%安と4日ぶり反落。原油相場の暴落を受け、世界経済の先行きが改めて不安視された。新型コロナウイルス感染拡大による外出規制強化などで、世界的に石油製品の需要が急減。貯蔵倉庫の限界が近づくなか、買い手不在の状態に陥った。中国本土では経済活動の正常化が進んでいるものの、世界的には回復までの道のりが遠いとみられている。
 海外マネーの流出も警戒。中国・香港間の相互取引スキームを通じた21日の売買では、香港休場明け後の本土株売買が初めて売り越しに転じた。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として売りが継続する展開か。昨夜の米株安が嫌気されそうだ。また、香港では主要企業の四半期(1〜3月)決算報告が本格化しつつある。新型コロナの影響が反映される期間に当たることもあり、業績動向に対する不安もくすぶる状況だ。


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