/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2023/11/13 08:52

上値の重い展開か、米中指標発表が気がかり 無料記事

◆週明け13日の香港マーケットは、米中の指標発表を前に上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。10日の米株市場は、米利上げサイクル終了の期待が根強い中で買い戻しが入った。主要指標のNYダウが前日比1.2%高と3日ぶりに反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も2.0%高と反発している(NYダウは9月下旬以来、ナスダック指数は9月上旬以来の高値を回復)。金融当局者からタカ派(引き締めに積極的)発言が相次いだものの、市場では「現行の金融政策を変更させるほどではない」との見方が優勢。米債券市場では、米10年債利回りが小幅な上昇にとどまった。また、景気不安が強まったことも引き締め懸念を和らげさせている。格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは10日、米国債のアウトルック(格付け見通し)を「ステーブル(安定的)」から「ネガティブ(弱含み)」に引き下げた。なお、米国では金融政策に影響を与えやすい経済指標がこれから集中して公表される予定。14日に消費者物価指数(CPI)、15日に小売売上高、16日にフィラデルフィア連銀景況指数や新規失業保険申請件数(週間)などだ。
 一方、中国でも今週、重要経済指標の発表が集中する。15日朝方に11月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利、取引時間中(日本時間11時ごろ)に10月の小売売上高や鉱工業生産などだ。ほか、米サンフランシスコで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、中国の習近平・国家主席とバイデン米大統領が15日に会談するとも伝わっている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。米中の指標発表が気がかり材料として意識されそうだ。また、調査会社のデータにより、インターネット通販セール「シングルデー(独身の日、双11)」の取引額が伸び悩んだと判明したことも懸念されよう。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース