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2020/07/17 09:03

米株安を嫌気し売り先行か、相場の先高観で下値は限定も 無料記事

◆17日の香港マーケットは、米株安を嫌気し売り先行しそうだが、相場の先高観が根強いなかで下値は限定的か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.5%安と5日ぶり、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.7%安と3日ぶりにそれぞれ反落した。米雇用情勢の低迷持続を背景に、コロナ禍による経済疲弊の回復に時間がかかると悲観されている。米労働省が16日発表した新規失業保険申請件数(週間)は前週比で小幅に減少したものの、予想ほどではなく、依然として高水準が続いた。また、米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば、米国では15日、直近の24時間以内に報告された新規の新型コロナウイルス感染者数が過去最多を更新している。
 一方、16日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が4.5%安と大幅に3日続落した。投資家のリスク選好スタンスが弱まる。取引時間中に公表された中国の4〜6月GDP成長率が予想を大幅に上回る改善をみせるなか、逆に市場関係者からは「金融緩和の深堀や景気刺激策の拡大はこれ以上見込めない」との声が聞かれた。GDP成長率は3.2%増となり、コロナ流行の影響でマイナス6.8%となった前四半期から急回復している(市場予想は2.4%増)。外電が16日伝えたところによれば、スタンダード・チャータードのエコノミストは、「中国の金融緩和サイクルは終わりに近づいている」との見解を示した。指標発表をきっかけに、7月に入ってからの相場上昇をリードしていた銘柄群が軒並み急落している。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは下値を固める展開となろう。昨夜の米株安などはマイナス材料となるものの、潤沢な資金流入を背景に相場の先高観も根強い。また、前日の本土株は下げ幅が大きかっただけに、自律反発狙いの買いが入る可能性もあろう。


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