/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2020/02/13 09:02

しっかりか、米株高値更新を好感 無料記事

◆13日の香港マーケットは、米株高値更新を好感してしっかりとした展開か。
 外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.9%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.9%高と4日続伸した。NYダウは4日ぶりに史上最高値を更新。ナスダック指数は連日で最高値を切り上げている。中国で新型コロナウイルス感染による肺炎の拡大ペースが鈍化していると伝わり、投資家のリスク選好が強まった。中国の国家衛生健康委員会が毎日公表する新型コロナウイルスに関するデータでは、湖北省以外の新規感染者が今月3日以降、連日で減少していることが判明している。中国景気の先行き不安がやや薄れるなか、中国関連とされる建機のキャタピラーや化学のダウなどが物色された。また、原油高を手がかりに石油関連も上げが目立っている(WTI原油先物は2.5%高と続伸)。
 一方、12日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.9%高の2926.90ポイントと7日続伸。景気下支え策の期待感が持続した。中国財政部は11日、2020年の地方政府債発行枠を前倒しで割り当てると発表。中国メディアによれば、公益事業向けに資金調達する特別地方債「専項債」や一般債で合計8480億人民元が前倒しで割り当てられる見込みだ。新型肺炎の拡大で疲弊した経済を立て直す狙いがあるという。
 新型肺炎拡大の過度な警戒感も薄らいでいる。重症急性呼吸器症候群(SARS)鎮圧でも活躍した鐘南山氏は11日、「新型コロナウイルス感染は2月にピークを迎え、4月ごろに収束する可能性がある」と米メディアのインタビューに答えた。
 また、国際通貨基金(IMF)ゲオルギエワ専務理事は12日、新型肺炎の影響で落ち込んだ中国経済は「早期に回復する」可能性が高いとの見通しを明らかにしている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。米株の最高値更新が買い安心感につながろう。ただ、本土株は急落する連休直前の株価(1月23日終値:2976.53ポイント)に接近していることもあり、利食い売り圧力も意識されそうだ。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース