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2020/04/01 08:59

売り先行か、米株安が重しに 無料記事

◆1日の香港マーケットは、米株安を嫌気した売りが先行する流れか。
 外部環境は不透明。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.8%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.0%安とそろって反落した。新型コロナウイルス感染拡大のピークはまだ先との観測が流れるなか、投資家のリスク回避スタンスが再燃。米ジョンズ・ホプキンス大学の最新データによれば、日本時間3月31日時点で、ウイルス感染による死者数は米国やフランスで中国を上回った。米国全体の感染者数は世界最多を更新している。感染拡大抑制策により、経済活動の停滞が長引くとの見方が広がった。ゴールドマン・サックスは最新リポートで、新型コロナのパンデミック(世界的流行)により、米経済成長率は4〜6月期に年率換算でマイナス34%に落ち込むと予測している。
 一方、3月31日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.1%高と反発。中国景況感の大幅改善が相場を支えた。国家統計局などが朝方公表した3月経済指標では、製造業PMIと非製造業PMIがそろって予想以上に上向き、景況判断の境目となる50をそれぞれ回復している。国内の経済活動が正常化に向かうなか、早期の景気回復が期待された。ただ、上値は重い。中国以外の国・地域では新型コロナ感染拡大に歯止めがかかっておらず、サプライチェーンの寸断など不安材料も依然としてくすぶっている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは売り先行の可能性が高い。昨夜の米株安が嫌気されよう。中国の景況感改善や世界的な景気対策などは支えとなるものの、新型コロナの影響が見通せない状況だ。また、香港で主要企業の19年12月期決算がほぼ出揃ったことで、好業績を囃した買いも一巡となろう。


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