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2020/08/19 09:15

もみ合いか、業績動向による選別物色も 無料記事

◆19日の香港マーケットは、米中の金融政策見極めでもみ合う展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.2%安と続落したものの、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.7%高と続伸し、史上最高値を連日で更新した。機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数は、約半年ぶりに最高値を切り上げている。追加経済対策の与野党協議が膠着し、経済回復が遅れるとの警戒感は重しとなったが、「緩和マネー」の流入が続くとの思惑が相場を支えた。米連邦準備制度理事会(FRB)があす(19日)公開する7月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨に関しては、「ハト派(緩和的)スタンスが継続していることが確認できる内容」との見方が広がっている。米10年債利回りが3日続けて低下するなか、株価の割高感が薄れ、相対的にPER(株価収益率)の高いハイテク関連が物色された。
 一方、18日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が0.4%高と4日続伸。終値の年初来高値を更新した。低金利政策の継続期待が投資家心理の支えとなっている。中国の国務院(内閣に相当)は17日、大規模な景気刺激策には依存しないとしたうえで、貸出金利を低水準に誘導する方針を表明した。潤沢な流動性を維持する方針という。中国人民銀行(中央銀行)が20日に公表する事実上の貸出基準金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しても、低金利が継続すると見込まれている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体としてもみ合う展開か。今夜のFOMC議事要旨やあすのLPRを見極めたいとする姿勢が強まれば、積極的な売買が手控えられることもあろう。主要企業の中間決算報告が進むなか、目先は業績動向に着目した物色となろう。本日は華潤ビールHD(291/HK)や香港交易所(388/HK)、中国海洋石油(883/HK)、恒安国際集団(1044/HK)、北京金隅集団(2009/HK)などが決算を発表する。昨日報告された主要企業の決算では、金山軟件(キングソフト:3888/HK)が黒字転換を達成した。
 なお、香港では台風7号(ヒーゴス)の接近に伴い、現地時間午前7時45分(日本時間午前8時45分)現在、台風警報「シグナル8」が発令されている。香港証券取引所では「シグナル8」以上の台風警報発令に関する取引規定により、本日のプレオープニングセッションが中止された。前場の取引も中止される可能性が高い。


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