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2024/03/11 09:01

方向感を欠く展開か、全人代は今日閉幕 無料記事

◆週明け11日の香港マーケットは、内外環境の不透明感で方向感を欠く展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。8日の米株市場は、重要イベント通過で利益確定売りが優勢となる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.2%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.2%安とそろって3日ぶりに反落している。市場が注目していた経済指標はまちまちの内容。米労働省が発表した2月の米雇用統計では、(非農業部門の)雇用者数の伸びが予想を上回る一方、平均賃金の伸びは予想を下回った。1月と昨年12月の増加数は下方修正されている。金融政策に対する影響が見えない中、足元で上昇が目立っていた半導体株などに売りが出た。中でも人工知能(AI)ブームをけん引するエヌビディアは、5.6%安と7日ぶりに反落している。
 一方、内部環境もやや不安定。先週末9日に公表された2月の中国物価統計は、強弱感の分かれる内容だった。消費者物価指数(CPI)は前年比0.7%上昇となり、6カ月ぶりにプラス圏を回復したものの、生産者物価指数(PPI)は2.7%下落し、下げ率が前月(2.5%)から拡大している。
 なお、中国では本日、向こう1年間の政策運営方針を決定する全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が閉幕する。恒例だった閉幕後の首相記者会見は、今年から中止となった。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。中国の政策期待は根強いが、内外環境の不透明感が投資家心理の重しとなりそうだ。また、米中対立の警戒感が漂っていることも不安材料となろう。


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