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2023/12/14 08:48

買い先行か、米長期金利の低下を好感 無料記事

◆14日の香港マーケットは、米長期金利の低下を好感した買いが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。13日の米株市場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)のハト派(緩和的)スタンスが投資家心理を上向かせる展開だった。主要指標のNYダウが前日比1.4%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.4%高とそろって5日続伸。NYダウは史上最高値を更新し、ナスダック指数が2022年1月以来の高値を付けている。FOMCでは予想通り3会合連続で政策金利が据え置かれ、米連邦準備理事会(FRB)が公表した24年末の金利見通しにより、24年に複数回の金利引き下げが予想された。米債券市場では米10年債利回りが急低下し、一時、8月以来の低い水準を付けている。
 一方、内部環境は不透明。中国経済の先行き不安が依然としてくすぶっている。12日閉幕した翌年の経済政策方針を決める中国の重要会議「中央経済工作会議」で、期待されていた強力な景気刺激策は打ち出されず、アナリストの一部からは落胆の声が聞かれた。足元では、景気鈍化を示唆する指標公表が相次いでいる。中国人民銀行(中央銀行)が13日発表した11月の金融統計では、人民元建て新規融資額が予想にとどかず、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びは前月水準を下回った。
 なお、中国ではあす15日、小売売上高や鉱工業生産など11月の各種統計が公表される予定。事前のコンセンサス予想では、不動産開発投資などを除き、前月から改善する見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは買い先行する流れか。中国経済の先行き不安は重しとなるものの、米長期金利の急低下が好感されそうだ。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利の低下も期待される。


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