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2023/11/10 08:41

イベント前に手控えムードか、米株安も重し 無料記事

◆10日の香港マーケットは、来週の重要イベントを前に手控えムードの強い展開か。米金融引き締めの長期化懸念や、米長期金利の上昇も相場の重しとなりそうだ。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は悪化。9日の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.6%安と続落、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.9%安と10日ぶりに反落した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が国際通貨基金(IMF)のイベントで追加利上げに言及し、金融引き締めの長期化観測が改めて意識されている。また、米長期金利は一時4.6%台半ばに上昇。米財務省が午後に結果を公表した30年物国債入札の結果が「低調」と受け止められ、米国債の需給懸念が強まった。
 一方、中国では景気減速懸念と経済対策期待の綱引きが続く。9日発表された10月の物価統計では、消費者物価指数(CPI)が3カ月ぶりにマイナスに転じ、市場予想を下振れた。生産者物価指数(PPI)もマイナスが続いている。市場では、年内に利下げや預金準備率の引き下げなど、追加の金融緩和が行われるとの見方が根強い状況だ。
 来週15日には、中国で10月の小売売上高、鉱工業生産などが発表される予定。また、15〜17日に米サンフランシスコで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、中国の習近平・国家主席とバイデン米大統領が15日にも首脳会談を行う見込みと報じられている。これらの重要イベントを前に、本日の香港マーケットは手控えムードが強まりそうだ。
 一方、本土マーケットを巡っては、ヘッジファンドによる高レバレッジの株式取引を制限するよう当局がブローカーに求めた――と外電が報じている。株式相場の安定化が狙いで、市場の反応が注目される。中国証券監督管理委員会の易会満・主席は今週8日、過度なレバレッジを厳しく監視し、レバレッジ取引の規模を適正なレベルまで徐々に縮小していく方針を示した。


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