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2023/08/28 09:08

しっかりか、米金融政策の不透明感後退 無料記事

◆週明け28日の香港マーケットは、米金融政策の不透明感後退でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はひとまず落ち着いている。25日の米株市場は、米金融政策を巡る不透明感が和らぎ、主要指標のNYダウが前日比0.7%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.9%高とそろって反発した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が25日、ジャクソンホール会議(各国の中央銀行関係者が集まる国際経済シンポジウム)で講演し、「インフレ高止まりの現状では、追加引き締めの必要性もある」と強調したが、内容は想定通りの見方が多い。年内にもう一回の利上げが実施されるとの確率が高まったが、今回の利上げサイクルはそれで終了するとの見通しだ。
 一方、中国国内の環境はそれほど悪くない。景気懸念が依然としてくすぶる中、当局は断続的に支援策を打ち出している。足元では、関連当局が住宅ローン規制の緩和に蕗見る見通し。また、株価対策として、きょう28日より株式取引にかかる印紙税を半減することが決定された。なお、27日に公表された今年7月の中国工業企業利益は前年同期比で6.7%縮小したものの、減少率は6月の8.3%減から改善している。今週31日に発表される8月の製造業購買担当者景気指数(PMI、国家統計局などが集計に関しては、製造業PMIが49.1(前回49.3)、非製造業PMIが51.1(前回51.5)で着地する見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。上述したように、米金融政策の不透明感後退が相場を支えそうだ。また、香港に上場する主要企業の中間決算報告が終盤に入る中、業績動向を手がかりにした物色もみられよう。本日は、東風汽車集団(489/HK)や中国海外発展(688/HK)、比亜迪(1211/HK)、中国交通建設(1800/HK)、北京汽車(1958/HK)、中国聯塑集団HD(2128/HK)、広州富力地産(2777/HK)などが発表する予定だ。
 なお、流動性危機に直面する不動産デベロッパー大手、中国恒大集団(チャイナ・エバーグランデ:3333/HK)は25日引け後、決算発表の遅延解消など、売買再開に向けた条件を全てクリアしたと報告。これに伴い、28日午前9時(現地時間)から約1年5カ月ぶりに株式売買を再開する。値動きが注目されるところだ。


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