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2024/04/17 08:49

売り先行か、米長期金利の上昇が重し 無料記事

◆17日の香港マーケットは、米長期金利の上昇を嫌気し売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は不透明。16日の米株市場は、好悪材料が入り混じる中で方向感を欠く展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.2%高と7日ぶりに反発する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%安と3日続落している。まず米景気の先行き楽観がプラス。国際通貨基金(IMF)は16日、最新の世界経済見通しで、24年の米成長率を1月時点の2.1%から2.7%に上方修正した。他方、米長期金利の上昇基調はマイナス。米利下げ開始の後ずれ観測が根強い中、米債券市場では米10年債利回りが昨年11月以来の高水準を付けた。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は16日、足元のインフレ率が目標に遠いと述べ、利下げ開始の先延ばしを改めて示唆している。
 内部環境も良いとは言えない。昨日公表された中国経済統計では、今年1〜3月期GDP成長率が5.3%に拡大し、予想(4.3%)を上回ったものの、3月の小売売上高や鉱工業生産が予想を大幅に下回っている。不動産関連の統計も前年割れが続いた。また、先行して発表された3月の金融と貿易の統計も下振れている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売りが先行しそうだ。米長期金利の上昇基調が嫌気されるほか、中国の景気鈍化も不安材料だ。ただ、「景気懸念は経済対策につながる」との見方もあり、下値は限定される可能性もある。



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