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2023/08/09 08:45

売り先行か、内外に不安材料 無料記事

◆9日の香港マーケットは、内外の不安材料で売りが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。8日の米株市場は、複数地銀の格下げが嫌気される中、主要指標のNYダウが前日比0.4%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.8%安とそろって反落した。格付け大手のムーディーズ・インベスターズ・サービスは7日、米地銀10行の信用格付けを1段階引き下げたほか、一部の大手行も格付けを引き下げる方向で見直していると発表。米地銀の経営不安が再燃し、金融システム不安もくすぶった。また、10日に7月の消費者物価指数(CPI)、11日に同月の米卸売物価指数(PPI)が公表されることも買い手控えにつながっている。
 一方、中国では本日(日本時間午前10時半ごろ)、7月の物価統計が発表される予定だ。市場コンセンサス予想では、消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年同月比マイナス0.4%(前月は横ばい)、生産者物価指数(PPI)がマイナス4.0%(同マイナス5.4%)で着地すると見込まれている。前日公表された同月の貿易統計では、輸出と輸入がそれぞれ予想以上に落ち込んだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは苦戦を強いられよう。地方政府や不動産デベロッパーの債務問題が再びクローズアップされていることや、貿易低迷などで中国経済の先行き不安も高まっている。きょう発表の物価統計でデフレ傾向が鮮明化した場合、投資家心理が一段と悪化しそうだ。また、昨夜の米金融株安も重しとなろう。ただ、「景気懸念は経済対策につながる」との期待があるほか、米10年債利回りが下落基調を強めていることはプラス。下値では押し目買いも見られよう。


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