◆31日の香港マーケットは、米追加利上げの懸念後退でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境は安定的。30日の米株市場は、米追加利上げ観測が後退する中、主要指標のNYダウが前日比0.1％高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.5％高とそろって4日続伸した。弱い米経済指標が相次いでいる。8月のADP全米雇用リポートでは、（政府部門を除く）非農業部門の雇用者数が予想を大幅に下回った。パウエル連邦準備制度理事会（FRB）議長が「今後の利上げは経済指標を確認しながら」と述べているだけに、今回の利上げサイクルは終了するとの期待も広がっている。米債券市場では、米10年債利回りが前日に続き低下。ハイテクなど高PER（株価収益率）のグロース（成長）株などに買いが継続した。
　一方、中国ではきょう31日（日本時間午前10時30分ごろ）、8月の製造業購買担当者景気指数（PMI、国家統計局などが集計）が公表される。直前の市場コンセンサス予想では、製造業PMIが49.2（前回49.3）、非製造業PMIが51.2（前回51.5）で着地する見込みだ。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。上述したように、米追加利上げの懸念が薄らいだことがプラス材料だ。ただ、中国指標には注意を要する。内容次第では、波乱要因となる恐れもあろう。


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