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2020/04/27 08:56

底堅い展開か、外部環境が改善 無料記事

◆週明け27日の香港マーケットは、外部環境の改善で底堅く推移か。
 外部環境はややポジティブ。先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.1%高と3日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.7%高と反発した。原油相場の持ち直しと経済活動の正常化期待が支えとなっている。WTI原油先物は2.7%高と続伸。米国内の石油掘削リグ稼働数が16年7月以来の水準に低下し、需給が改善するとの思惑が強まった。新型コロナウイルス感染拡大を巡る各州の動きでは、ジョージア州やオクラホマ州、アラスカ州で24日、行動規制の緩和が始まっている。また、4月のミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)が71.8となり、予想(68.0)に反し速報値(71.0)から上方修正されたこともプラス材料だ。
 一方、24日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が1.1%安と続落。「景気回復には時間がかかる」との見方が改めて広がっている。銀行の不良債権比率が3月末時点で2.04%に上昇し(昨年12月末は1.98%)、第2四半期はさらに上昇すると予測された。企業業績の不振も懸念。新型コロナウイルスの流行を受け、中国企業の業績は大幅に悪化している――などと伝えられた。メディア集計によると、今月22日までに2020年第1四半期(1〜3月)の業績見通しを発表した上場企業約1650社のうち、最終赤字を予告した企業が715社と全体の4割超を占めている。減益を予想した企業も合わせると同比率は7割に達し、重症急性呼吸器症候群(SARS)が流行した03年以降で最も高い比率を記録した。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅い展開か。米株高と原油持ち直しが追い風だ。ただ、上述したように、企業業績の悪化懸念は重しとなる恐れもあろう。香港では今週、主要企業の四半期決算報告が佳境を迎える。業績動向に一喜一憂する場面もありそうだ。


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