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2023/08/14 08:45

売り先行か、米金利高が逆風 無料記事

◆週明け14日の香港マーケットは、米金利高を嫌気し売りが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。11日の米株市場は、米金利の高止まりが警戒される中で上値が重かった。主要指標のNYダウが前日比0.3%高と続伸する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.7%安と反落している。朝方発表された7月の米卸売物価指数(PPI)が予想以上に上昇し、米連邦公開市場委員会(FOMC)は年内にあと1回利上げするとの観測が強まった。米債券市場では、長期債利回りの上昇に拍車がかかっている。ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株に売りが広がった。他方、エネルギー株はしっかり。国際エネルギー機関(IEA)が11日公表した月報では、年内の世界石油需要が増加するとの見通しが示された。
 米中関係の悪化懸念もくすぶる。台湾の頼清徳・副総統は12日、南米パラグアイ訪問の「経由地」として米ニューヨークに到着した。中国政府は頼氏の訪米に強く反発し、対抗措置も示唆している。また、バイデン米大統領は9日、先進半導体やAI(人工知能)、量子技術など3分野を対象に、米国の企業・個人が中国に投資することを制限する大統領令に署名した。
 一方、中国国内では、弱い経済指標の発表が相次ぐ。先週11日に発表された7月の金融統計では、国内金融機関の新規融資が市場予想以上に前月から縮小し、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びも予想を下回った。ただ、市場関係者の間では、「当局は景気支援策を強める」との見方が根強い。「中国人民銀行(中央銀行)は8月中にも預金準備率を引き下げる可能性がある」との観測も流れている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売りが先行しそうだ。米金利上昇がネガティブ材料。外国為替市場では、対米ドルの人民元が7月上旬以来の元安水準で推移している。


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