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2023/11/28 08:41

売り先行か、内外に不安材料 無料記事

◆28日の香港マーケットは、内外の不安材料で売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。27日の米株市場は、米長期金利の低下は支えとなったものの、米景気懸念が重しとなる展開だった。主要指標のNYダウが前営業日比0.2%安と3日ぶりに反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%安と続落している。景気減速を示唆する指標が相次ぐ。11月のダラス連銀製造業活動指数は予想外に悪化し、10月の新築住宅販売は前月比で減少した。他方、軟調な経済指標を受けて、米債券市場では米10年債利回りが急低下。ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株にとっての追い風となった。
 中国国内にも不安材料がある。27日公表された今年10月の工業企業利益総額は、前年同月比2.7%増にとどまり、伸びは前月の11.9%から大幅鈍化した。そのほか、影の銀行(シャドーバンキング)の債務問題や、不動産支援策実行に対する不透明感なども依然としてくすぶっている。ただ、当局の経済対策に対する期待感は持続。中国人民銀行(中央銀行)など関連部門は27日、民間企業の資金繰りを支援する方針を連名で発表した。また、翌年の経済政策方針を決める中国の重要会議「中央経済工作会議」は、12月中・下旬に開催される見通し。各種政策に対する思惑も広がりそうだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売りが先行する流れか。米中の景気懸念が投資家心理の重しとなろう。ただ、昨日の上海総合指数は約3週ぶりの安値を付けたとあって、押し目買いも入りやすい。政策で恩恵を受けやすい銘柄群などが注目されそうだ。


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