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2024/01/03 08:51

下値固めの展開か、中国の景気支援スタンスが支えに 無料記事

◆3日の香港マーケットは、中国の景気支援スタンスを支えに下値を固める展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。新年初商いとなる2日の米株市場は、ディフェンシブ株の上昇が支えになる一方、ハイテク株売りで全体としては上値の重い展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.1%高と反発し、小幅ながら史上最高値を更新する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.6%安と3日続落している。年末の相場上昇で出遅れが目立っていた薬品株や通信株などに買いが入り、NYダウを支えた。ただ、アナリストが投資判断を引き下げたアップルが急落し(終値は3.6%安)、全体相場の重しとなっている。また、米債券市場で米10年債利回りの上昇が続いたことも、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株にとっての逆風となった。
 一方、内部的には好悪材料が入り混じる状況。景気懸念と政策期待が綱引きとなっている。12月31日に公表された12月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は49.0となり、市場予想(49.6)以上に前月(49.4)から悪化した(景況判断の境目となる50を割り込むのは3カ月連続)。年明け2日に発表された民間集計の財新中国製造業PMIは上振れたものの、中国経済の先行き不安を覆すほどの内容とはなっていない。他方、中国経済対策の期待感は持続。中国人民銀行(中央銀行)が2日に発表したデータによれば、人民銀の担保付き補完貸出(PSL)による政策銀行への融資残高は昨年12月末時点で3兆2520億人民元に上り、11月末時点の2兆9020億人民元から大幅に拡大。PSLは都市再開発に向けた資金供給となるため、不動産支援を強化したとの見方だ。それより先、人民銀は12月28日、流動性を適度に保ちつつ、合理的な信用拡大によって経済を下支えする方針を示している。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは下値固めの展開か。米長期金利の上昇や、中国経済の先行き不安はあるものの、中国の景気支援スタンスが支えとなりそうだ。指数は昨年12月に大きく下げたこともあり、買い戻しも入りやすいだろう。


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