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2024/01/18 08:51

下値を探る展開か、内外に不安材料 無料記事

◆18日の香港マーケットは、内外の不安材料で下値を探る展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は不透明。17日の米株市場は、米金利の上昇基調が嫌気される展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.3%安と3日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.6%安と続落している。米消費の堅調を受け、早期の利下げ観測が一段と後退。米債券市場では米10年債利回りの上昇が続き、一時、昨年12月中旬以来の水準に達した。この日公表された経済指標では、12月の米小売売上高が前月比0.6%増に拡大し、市場予想(0.4%増)を上回っている。消費の好調を受け、景気期待は強まったものの、米連邦準備理事会(FRB)が3月にも利下げに動くとの観測は後退した。前日には、米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事が「インフレ鎮静化が確認できるまで利下げを急ぐべきではない」と述べている。
 中国国内の環境もネガティブ。中国経済の先行き不安が更に高まっている。17日に公表された各種経済統計では、2023年第4四半期(10〜12月)の国内総生産(GDP)成長率は5.2%に拡大したが、市場予想(5.3%)には届かなかった。12月の不動産関連統計は低迷が続き、小売売上高も予想を下回っている。また、少子高齢化による国力低下も懸念。23年の出生数は7年連続で前年を下回り、中国建国以来の最少となった。「中国政府は1兆人民元(約20兆3000億円)規模の特別国債の発行を検討している」と伝わってはいるが、中国景気の鈍化懸念は払しょくされていない。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは下値を探る展開となろう。上述したように、内外の不安材料が投資家心理を冷やしそうだ。ただ、このところの下落で指数は値ごろ感も高まっている(上海総合指数は約3年8カ月ぶり安値、ハンセン指数は約1年2カ月ぶり安値)。自律反発狙いの買いが入ることに期待したい。


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