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2024/01/25 08:37

しっかりか、中国の金融緩和が支えに 無料記事

◆25日の香港マーケットは、中国の金融緩和でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。24日の米株市場は、米早期利下げ期待の後退と人工知能(AI)関連に業績期待が交錯し、全体として方向感を欠く展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.3%安と続落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.4%高と5日続伸している。ほか、機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数は0.1%高と5日続伸し、連日で最高値を更新した。米経済指標に上振れを受け、米連邦準備理事会(FRB)が早期に利下げするとの観測が後退している。24日に公表された1月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.3に上向き(前月は47.9)、景況判断の境目となる50を超過。低下予想(47.2)に反し上昇したことで、インフレ懸念が再燃した。他方、AIを活用した産業が拡大するとの思惑が続く中、半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイスやソフトウエアのマイクロソフトなどには買いが入り、ハイテク株指数を押し上げている。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1.5%上昇し、主要指数をアウトパフォームしている。
 一方、中国国内にはポジティブ材料が浮上。中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝・総裁は24日、市中銀行の預金準備率を0.5%引き下げると発表した(2月5日付で実施)。準備率の引き下げは昨年9月以来、約5カ月ぶりで今年に入り初めて。引き下げ幅は前回の0.25%から拡大している。市場関係者の間からは、「準備率引き下げは想定より前倒しになった」との声が聞かれた。本土市場の支援スタンスもプラス。国務院(内閣に相当)は22日の常務会議で、資本市場の安定に向け、「より力強く、より有効な措置を実施する必要がある」と指摘した。外電は23日、株価の安定化に向けて中国当局が2兆人民元(約41兆7000億円)規模の資金を投入するもよう――と報道。24日には、中国の証券当局が一部のヘッジファンドに対し、株価指数先物市場での空売りを制限するよう要請したもよう――と伝わった。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。足元の急ピッチな上昇で売り圧力が意識されるほか、米長期金利の上昇は嫌気されそうだが、上述したように、中国発の好材料が相場を支えよう。また、米ハイテク株高も追い風だ。


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