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2024/01/10 08:54

売り先行か、中国経済の成長鈍化を警戒 無料記事

◆10日の香港マーケットは、新規材料に乏しい中、中国経済の成長鈍化を警戒した売りが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境に目立った変化はない。9日の米株市場は、新規の取引材料に乏しい中で方向感を欠く展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.4%安と4日ぶりに反落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%高と3日続伸している。米国では週後半に、2023年12月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)が公表される予定。内容を見極めたいとするスタンスが強まっている。また、NYダウは最高値圏で推移していたこともあり、売り圧力も意識された。
 一方、内部環境は依然として不透明。中国経済の先行き不安が強まっている。影の銀行(シャドーバンキング)の債務問題がくすぶる中、金融システムの混乱も警戒される状況だ。世界銀行は9日、最新の世界経済見通しを公表し、うち中国の24年経済成長率が23年の5.2%から4.5%まで減速すると予測している。不動産業の低迷や個人消費の落ち込みを理由に挙げた。
 なお今週は、中国で12日に12月の物価統計と貿易統計が発表される予定。デフレ脱却に向けた兆しが確認できるかが焦点だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは苦戦を強いられそうだ。中国の景気不安が投資家心理を冷やしている。新規の取引材料に乏しい中、物価や貿易の統計が週後半に公表されることも買い手控え要因だ。ただ、金融緩和の観測が広がっていることはプラス。ハンセン指数は前日まで6日続落し、約1年2カ月ぶりの安値を付けただけに、下値を拾う動きには期待したい。


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