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2023/12/29 08:36

しっかりか、内外環境が安定 無料記事

◆年内最終商い29日の香港マーケットは、中国の景気支援スタンスを支えにしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は悪くない。28日の米株市場は、高値警戒感や米金利低下一服などで上値は重かったものの、全体としてはしっかりとした展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.1%高と3続伸し、2日続けて史上最高値を更新。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は5日ぶりに反落したが、下げ率は0.02%と小幅だった。足元のインフレ鈍化を受け、米連邦準備理事会(FRB)は来年前半にも利下げに転じるとの観測が強まっている。ただ、指数はこのところの上昇が急ピッチだったこともあり、相場の過熱感が意識され、NYダウも一時マイナス圏で推移した。米債券市場で米10年債利回りの低下が一服し、小幅ながら上昇に転じたこともハイテク株などにとっての重しとなっている。
 一方、内部的には中国当局の景気支援スタンスがプラスだ。中国人民銀行(中央銀行)は28日、四半期ごとに開催する金融政策委員会後の声明で、マクロ経済政策の調整を強化すると発表。流動性を適度に保ちつつ、合理的な信用拡大によって経済を下支えする方針を示した。また、デフレ脱却も目指す。それより先に公表された第14次5カ年計画(2021〜25年)の中間報告では、内需拡大で景気回復を目指す方針――などが確認されている。
 なお、中国では31日(日本時間午前10時30分ごろ)、今年12月の製造業PMI(国家統計局などが集計)、非製造業PMI(同)が公表される。直前の市場コンセンサス予想では、製造業PMIが49.6(前回49.4)、非製造業PMIが50.5(前回50.2)で着地する見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。上述したように、内外環境が安定している。ハンセン指数は前日に約1カ月ぶりの高値水準を回復したことや、年末ということもあり、売り圧力も意識されそうだが、「お化粧買い」も期待できよう。


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