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2020/04/03 08:53

しっかりか、原油上昇が追い風に 無料記事

◆3日の香港マーケットは、原油上昇が投資家心理を上向かせる流れか。
 外部環境はややポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比2.2%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.7%高とそろって3日ぶりに反発した。原油高が投資家心理を上向かせる。協調減産の期待が強まるなかで、WTI原油先物は24.7%高と急騰した(一時35%高)。トランプ米大統領は2日、対立するサウジアラビアとロシアに対し、原油の協調減産を仲介したことを明らかにしている。また、サウジとロシアは同日、原油市場安定に向けて協力する用意を示唆した。原油高が追い風となるエネルギー関連が急伸し、全体相場を押し上げている。ただ、NYダウは安く推移する場面もあった。米雇用情勢が悪化したことを受け、米景気の先行き不安が高まる。米新規失業保険件数(週間)は前週からほぼ倍増し、過去最多の600万件台を記録した。
 一方、2日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.7%高と反発。習近平・国家主席の発言が買い安心感を誘った。3月31日〜4月1日にかけて浙江省を視察した際、習主席は「新型コロナウイルス防疫と経済発展を両立させる」と強調し、全産業の早期活動再開を目指す方針を示した。また、李克強・首相が3月31日、地方債の発行枠を前倒しで拡大すると発表するなど、景気対策のスタンスを強めたことも改めて評価されている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。米市場と同様に、原油高を受けたエネルギー関連株の上昇が相場を支えよう。世界的な景気悪化懸念は依然としてくすぶるが、各国が経済対策を強化していることもあり、徐々に織り込むと予想される。


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