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2023/09/26 08:46

上値の重い展開か、米金利高が逆風 無料記事

◆26日の香港マーケットは、米金利高を懸念し上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境には不透明感がくすぶる。25日の米株市場は、値ごろ感に着目した買いなどで上昇したものの、安く推移する場面もみられ、全体としては上値が重かった。主要指標のNYダウが前営業日比0.1%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.5%高とそろって5日ぶりに反発している。NYダウは先週末までの4営業日で、約2%下落していた。シカゴ連銀のグールズビー総裁が25日、「米経済はリセッション(景気後退)を回避することができる」として、ソフトランディングの可能性に言及したことも支えとなった。他方、金融引き締め長期化の懸念は持続。米債券市場では、米10年債利回りの上昇が止まらず、約16年ぶりの高水準で推移している。欧州でも金利高は進み、独10年債利回りが約12年ぶりの高水準を記録した。また、米債務上限問題を巡っては、つなぎ予算の成立に目途が立たず、新会計年度がスタートする10月1日の一部政府機関の閉鎖が現実味を帯びている。
 内部環境にも気がかり材料がある。中国では今週、重要経済統計が集中して公表される予定。27日に8月の工業企業利益、29日に9月の財新中国製造業PMI(民間集計)、財新中国サービス業PMI(同)、30日に9月の製造業PMI(国家統計局などが集計)、非製造業PMI(同)などだ。最新の市場コンセンサスでは、PMIは前月から改善する見通しだが、楽観は出来ない。なお、中国本土は今週末、中秋節・国慶節の大型連休(9月29日〜10月6日、香港は10月2日休場)に入る。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。上述したように、米金利高が引き続き売り材料として意識されそうだ。また、中国は経済対策を強めているが、景気懸念が依然として続いている。中国指標を見極めたいとするスタンスも相場の足かせだ。



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