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2023/12/15 08:45

米株高好感で買い先行か、中国指標は波乱要因にも 無料記事

◆15日の香港マーケットは、米株高を好感し買い先行しそうだが、中国指標の内容によっては乱高下の恐れもあろう。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。14日の米株市場は、米利下げ観測が高まる中で買いが継続した。主要指標のNYダウが前日比0.4%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.2%高とそろって6日続伸。NYダウは連日で史上最高値を更新している。米連邦準備理事会(FRB)は13日、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を公表。3会合連続で政策金利を据え置き、24年の利下げを3回見込んでいることを明らかにした。金融当局は引き締め長期化による経済停滞を懸念し、景気重視のスタンスに舵を切ったとの見方が広がっている。米債券市場では米10年債利回りの低下が続き、一時、7月以来の低い水準を付けた。また、11月の米小売売上高は縮小予想(0.1%減)に反し、前月比0.3%増に拡大。米消費の持ち直しも期待された。
 一方、中国では本日、寄り付き直後(日本時間10時20分ごろ)に12月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利、取引時間中(同11時ごろ)に10月の主要経済指標が発表される。うちMLF金利については「据え置き」予想が市場のコンセンサス。経済指標については、小売売上高や鉱工業生産が前月から改善する半面、不動産投資は減少率が拡大すると予想されている。足元では、景気鈍化を示唆する指標が相次ぐ状況。中国人民銀行(中央銀行)が13日発表した11月の金融統計では、人民元建て新規融資額が予想にとどかず、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びは前月水準を下回った。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは中国指標を気にしながら神経質な値動きとなろう。昨夜の米株高を好感し買い先行しそうだが、中国指標の内容によっては相場が乱高下する恐れもある。ただ、香港と本土の主要指標は年初来の安値圏で推移していることもあり、下値は限定されよう。


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