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2024/04/18 08:45

上値の重い展開か、米半導体株安が逆風に 無料記事

◆18日の香港マーケットは、米半導体株安が重しとなる展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は不透明。17日の米株市場は、半導体株安が全体相場に波及する展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.1%安と反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.2%安と4日続落している(ナスダック指数は約2カ月ぶりの安値)。半導体製造装置大手ASMLホールディングが公表した1〜3月期決算は売上高が予想を下回り、受注額も予想にとどかなかった。業界の先行きが不安視され、関連銘柄に売りが広がっている。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は3.3%下落し、主要指数をアンダーパフォームした。
 対中圧力の強化も不安材料。バイデン米大統領は17日、中国製鋼材のダンピングで米鉄鋼労働者が被害を受けているとして、中国制の鉄鋼・アルミ製品に対する制裁関税を3倍に引き上げると表明した。中国製品のダンピング問題を巡っては、欧州連合(EU)が風力発電タービンを供給する中国企業や電気自動車(EV)メーカーに対し、補助金により、公正な競争を阻害した疑いがあるとして調査を進めている。
 一方、内部環境はそれほど悪くない。中国景気の鈍化懸念はあるものの、経済対策に対する期待感が強まっている。中国の関係部局は16日、電気自動車(EV)や半導体など先進製造業を資金面で支援するよう金融機関に求めた。そのほか、「当局は未完成住宅などの問題解決に向けたプラットフォーム会社を設立することを検討中」と報じられている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケット全体として上値の重い展開か。中国経済対策の期待感は支えになりそうだが、昨夜の米半導体株安が逆風だ。また、欧米の対中圧力もマイナス材料として意識されよう。


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