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2023/12/12 08:50

米株高を支えにしっかりか、自律反発狙いの買いも 無料記事

◆12日の香港マーケットは、米株高を支えにしっかりとした値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。11日の米株市場は、米景気懸念の後退が引き続き支えとなり買われる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.4%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.2%高とそろって3日続伸している。NYダウは2022年1月以来、ナスダック指数は22年4月以来の高値水準を切り上げた。前週公表された11月の米雇用統計で、雇用者数の伸びが予想を上回ったことや、米ミシガン大学が発表した12月の消費者信頼感指数(確報値)が5カ月ぶりに上昇したことなどが引き続き材料視されている。ただ、重要経済イベントを前に、上値は限定的。米国では12日に11月の消費者物価指数(CPI)、13日に同月の生産者物価指数(PPI)、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表される予定だ。
 一方、中国では当局の相場テコ入れ期待が強まっている。「国家隊」と呼ばれる政府系ファンド、中国国新控股有限責任公司は今月に入り、ハイテク系中央企業で構成されるインデックスファンドを連日で買い増した。また、主要企業が相次ぎ自社株買いや大株主による買い増しを発表している。経済対策の期待感も持続。国営メディアは8日、今月の中央政治局会議が同日開催されたと伝えた。報道によれば、財政政策を強化し、景気回復を支援する方針という。また、翌年の経済政策方針を決める中国の重要会議「中央経済工作会議」は、近く開催される見通しだ。景気不安が依然としてくすぶる中、当局は景気支援スタンスを強める――との観測も広がっている。足元では、デフレ進行や輸入伸び悩みなど、中国経済の停滞を示唆する指標の報告が続いた。
 こうした中、本日の香港マーケットは全体として底堅く推移か。中国の景気不安や米国の金融政策見極めなど、不安定要素はあるものの、このところの下落基調を受けた自律反発狙いの買いが期待できよう。ハンセン指数は前日までの続落で、約1年1カ月ぶりの安値水準に落ち込んだ。本土マーケットについては、上述したように相場テコ入れ期待が引き続き支えとなろう。


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