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2020/01/15 09:04

上値の重い展開か、対中関税は維持 無料記事

◆15日の香港マーケットは、対中関税の維持観測で上値の重い展開か。
 外部環境には不透明感がくすぶる。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.1%高と続伸する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%安と反落した。金融大手の好決算を受けて買いが先行したものの、米中通商合意の懸念が浮上するなかで上値は抑えられた。JPモルガン・チェースやシティグループの2019年10〜12月期決算は、いずれも純利益などが市場予想を上回っている。他方、米中通商問題を巡っては、昨年9月発動分の対中制裁関税は「第1段階の合意」で予定通り引き下げられるものの、それ以外については米大統領選(11月3日)後まで維持されるとの見通しが関係者の話として伝わった。「第1段階の合意」が履行できるかどうか検証するためという。合意された自動車や農産品の輸入拡大に関し、一部の関係者は達成が難しいとの見方を示した。
 一方、14日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.3%安と反落。朝高後に売られる流れとなっている。米中関係の改善期待などで買いが先行したものの、指数は前日に約8カ月半ぶりの高値水準を回復したとあって、次第に利食い売り圧力が強まった。ただ、下値は限定的。中国貿易の持ち直しを受け、港湾・物流関連株などが買われている。取引時間中に公表された昨年12月の中国貿易統計では、輸出と輸入の伸びがそろって上振れた。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。上述したように、米国の対中関税維持観測がマイナス材料視されそうだ。ただ、香港銘柄は物色される可能性がある。香港政府は14日、経済支援のため100億香港ドル規模の追加景気対策を打ち出すと発表した。


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