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2024/01/04 08:49

下値の固い展開か、中国経済対策の期待感が支え 無料記事

◆4日の香港マーケットは、中国経済対策の期待感で下値の固い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。3日の米株市場は、早期の米利下げ期待が後退する中で売られる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.8%安と反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.2%安と4日続落している。取引時間中に公開された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(昨年12月12〜13日開催分)では、「政策金利がピークかそれに近い状態」との認識が示されたうえで、「インフレ鈍化が明確に確認できるまで、高水準の金利を当面維持することが適切」と判断されたことが分かった。
 一方、内部環境はそれほど悪くない。中国景況感の悪化や、住宅販売の低迷など不安材料がある半面、経済対策の期待感は高まっている。中国人民銀行(中央銀行)が2日に発表したデータによれば、人民銀の担保付き補完貸出(PSL)による政策銀行への融資残高は昨年12月末時点で3兆2520億人民元に上り、11月末時点の2兆9020億人民元から大幅に拡大。具体的な使途は明らかにされていないものの、過去の例から見て、主に不動産・インフラ分野への資金供給を強化したとみられている。また、一部のアナリストは、人民銀は近く、政策金利や預金準備率の引き下げなど追加の緩和策を打ち出す可能性があると分析した。人民銀は12月28日、流動性を適度に保ちつつ、合理的な信用拡大によって経済を下支えする方針を示している。
 中国では本日(日本時間10時45分ごろ)、12月の財新中国サービス業PMI(民間集計)が公表される。最新のコンセンサス予想では、前月の51.5から51.6に上向く見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として下値の固い展開か。米ハイテク株安などは重しとなりそうだが、中国当局の景気支援スタンスが支えとなろう。指数は昨年12月に大きく下げたこともあり、買い戻しも入りやすそうだ。


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