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2024/04/08 08:49

買い先行か、米ハイテク株高が追い風に 無料記事

◆週明け8日の香港マーケットは、米ハイテク株高を好感した買いが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はひとまず安定している。5日の米株市場は、米雇用統計の結果を受け買い戻しが入る展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.8%高と5日ぶりに反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.2%高と反発している。米労働省が発表した3月の米雇用統計では、(非農業部門の)雇用者数の伸びが予想を上回る一方、平均賃金の伸びは予想の範囲内だった。米経済が軟着陸(ソフトランディング)するとの見方が改めて広がっている。ただ、米利下げ期待は後退し、米債券市場では米10年債利回りが急上昇した。
 米中関係の悪化懸念もやや薄らぐ。イエレン米財務長官と中国の李強・首相は7日、太陽光発電設備や電気自動車(EV)などの過剰生産問題、米国の半導体規制などを巡り北京で会談。イエレン氏は「過去1年の厳しい話し合いを通じ両国関係は改善している」との認識を示し、李強氏は「両国は敵対関係ではなくパートナーであるべき」と述べた。
 中国国内の環境もそれほど悪くない。不動産デベロッパーや地方政府の債務問題は依然としてくすぶるものの、足元で公表された経済指標は中国景気の持ち直しを示唆する内容が目立っている。なお今週は、11日に3月の物価統計、12日に同月の貿易統計が発表される予定だ。
 こうした中、本日の香港マーケットは買い先行か。米中高官の会談が波乱なく終わったことや、米ハイテク株の反発が投資家心理を上向かせよう。
 3営業日ぶりに取引再開する本土マーケットもしっかりか。米長期金利の上昇は重しとなりそうだが、米中関係の悪化懸念の後退が投資家の買い安心感につながりそうだ。


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